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お楽しみはこれもなのじゃ -漫画の名セリフ-/みなもと太郎

このページで紹介するのは文庫版。

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目次

発行日と目次

1997年5月刊 ※単行本は1991年12月刊

目次は以下。

説明や感想など

『月刊マンガ少年』で1976年9月~1979年8月まで連載された漫画についてのエッセイを単行本化したもの。

1973年から23年のあいだ断続的に雑誌「キネマ旬報」に連載された、和田誠による映画についてのエッセイ

『お楽しみはこれからだ 映画の名セリフ』

を、漫画を題材にして真似たもの。

このパロディについて、和田誠がキネマ旬報で連載再開する際に、「ここまでやられると、まいった」と、コメントしていたそうです。(当著作の「まえがき」にそのことが書かれている)

ちなみに「マンガ少年」は1976年に朝日ソノラマが創刊したマンガ雑誌。1947年~1955年に発行されていた、学童者の『漫画少年』とは別のもの。


読者や業界の人たちから単行本化を望まれ続けていたにも関わらず、本業(漫画)が忙しく、連載終了から10年以上かかってようやく単行本化されたようです。

連載当時の最新の作品から、語り手の少ない、貸本や「少年倶楽部」などの、戦前の月刊少年誌に掲載されていた作品まで採りあげられています。

熱血漫画の原点が「イガグリくん」であることは前で述べた。では野球漫画の原点は?これもはっきりしている。昭和二十三年、『漫画少年』(学童者)の創刊号から開始した井上一雄氏作、「バット君」をもって嚆矢とする。 

同著:161ページ 井上一雄「バット君」より。

と、とある漫画表現の原点を語ったり、

およそ話題になる人ではないのだけれど、アタシャこの伊丹理央という人が好きなのよネ~。題名は全部忘れたけど、最初に読んだのが白雪姫とシンデレラがヌンチャク持って決闘するムチャクチャな話で、それからズッとファンなのです。

同著:255ページ 伊丹理央「恋のバード フィーバー」より ※バードとフィーバーの間にハートが入る

といったことを語ったり、とにかく面白い。

「こち亀」「マカロニほうれん荘」「すすめ!!パイレーツ」等々、後にレジェンドとなる作品を連載開始からそれほど経っていないときに採りあげている様子もうかがえます。

とにかく読んでみたい、見てみたいと思わせるような語り口が楽しい著作ですが、著者が絶賛しているいくつかの作品を調べてみると、やはりたいてい高値がついている・・・。

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この記事を書いた人

1970年代生まれ。少年ジャンプは黄金期、就職は氷河期の世代。

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