劇画漂流/辰巳ヨシヒロ

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発行日と目次

発行日:2008年11月20日

※目次は割愛します。

説明や感想など

『劇画』の名づけ親である辰巳ヨシヒロの中学時代から1960年の劇画工房解散までをマンガで描いた自伝的作品。

朋友である松本正彦が描いた『劇画バカたち!!』は雑誌「影」が創刊される1956年頃から始まりますが、当著作は1945.6年あたりから話が始まります。

当時の劇画作家たちがどのような経緯で劇画を描くに至ったか、は、こちらの劇画漂流の方が参考になると思います。

なお、同作者の自伝的小説『劇画暮らし』では、この作品のもう少しあとの時代のことまで書かれています。

『劇画暮らし』では、古書店を経営したときの話や、後年海外から評価された話、手塚治虫と海外で旅する話など、興味深い話が多数。


こぼれ話

著者が少年~青年時代を過ごした豊中市の「蛍池」は、生まれてからずっと阪急宝塚沿線に住んでいるわたしにとって、とても馴染みのある土地。

なのですが、普通の漫画読みだったわたしは『辰巳ヨシヒロ』なる存在を数年前まで知りませんでした。

いま蛍池に住んでいるほとんどの人も、漫画の歴史において重要な、「劇画」の名付け親である漫画家が、多感な時代をこの土地で過ごし、そして漫画家として巣立っていったことを知らないでしょう。

オキちゃんこと、兄である桜井昌一が入院していた「刀根山病院」はいまも存在しているし、作中に出てくる「蛍池小学校」はいまも当時と同じ場所にあります。

伊丹空港からモノレールに乗ると、まず『蛍池』に停まるので、もっと海外の漫画ファンにアピールしても良いんじゃないかな~なんて思ったり。

「漫画家 辰巳ヨシヒロ ゆかりの地」みたいに。

この記事を書いた人

1970年代生まれ。少年ジャンプは黄金期、就職は氷河期の世代。

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