ヤングキングにて連載の『鬼門街』の原画展へ行ってきました。

原画展の概要
場所:総本山三井寺 金堂
期間:2025年10月11日~12月7日(日)
時間:9:00~16:30(受付終了16:00)
料金:無料 ※三井寺の入山料は必要/大人:600円、中高生:300円、小学生:200円 (団体割引あり)
住所:賀県大津市園城寺町 246
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展示について
一般的な原画展とは違い、お寺のお堂の中に展示されていました。

(金堂の全景を撮り忘れていた・・・)

仏像などが並んでいる対面の壁に原画が配置されていて、独特の雰囲気でした。コラボレーションされているわけではないのですが、違和感なくお堂の雰囲気に溶け込んでいて、鬼門街の魅力をより感じられる展示になっていたと思います。
原稿はもちろん、手書きの生原稿で、髪の毛の一本一本から身体の皮膚の表現まで、一つ一つ慎重に丁寧に描かれているのが伝わってきました。
普段パラパラ漫画をめくって読んでいるときにはなかなか感じられないところが直に伝わってくるので、やはり原画展は良いですね。
クリアファイル等のグッズがあるのかな、と思いきや、そういったスタンダードなグッズ販売はありませんでした。お寺のお堂で開催しているからといった事情もあるのかと思います。
わたしが行ったとき(初日の朝一)はまだ並んでいなかったですが、ソフビが販売されているようです。※販売されているのを見落としていただけかもしれません
明日10月11日(土)より滋賀県〈総本山三井寺金堂〉にて開催!!
— 少年画報社 ヤングキング編集部 (@YK_henshubu) October 10, 2025
『鬼門街』『鬼門街KARMA』永田晃一
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なお、展示されている絵の販売(マンガの原稿ではないので注意)も行っていたので、ファンの方は多めにお金を用意していきましょう。
行こうか迷っている人へ
・ ちょっと遠いな、どうしようかな。
・ 自分は好きだけど、連れていく人が作品を知らないしなぁ。
と思っている人、行きましょう。
金堂の中で原画展が開催されているため、鬼門街を知らない人を連れていっても大丈夫。仏像などを見るだけでも十分に楽しめます。
自然と原画も見ることになるので、作品へ興味をもってもらうきっかにもなると思います。
そして三井寺そのものが、大変よかったです。
日本三名鐘の一つ、「三井の晩鐘」。有料で撞(つ)くことができるようで、時おり心地よい鐘の音がきこえてきました。

琵琶湖を眺めることができるスポットもあります。

最近は
・順路が決められていて
・ひと区切りごとに「はい、お布施はここです」
みたいなお寺や神社が増えている印象ですが(そういう専門のコンサルでもいるのだろうか)、三井寺はとくに決められた順路などもなく、非常に落ち着いた気持ちで寺内を巡ることが可能です。
綺麗に清掃されているけど、整備されすぎていない感じがとても良かったです。
そしてこれ、敷地内で食べられる三井寺力餅が本当においしかった。

青大豆と抹茶をブレンドしたオリジナルのきな粉がまぶされているそうなのですが、無添加だからか、抹茶系のお菓子でたまに感じる嫌な甘みが全くありません。
抹茶本来の香りと、それを邪魔しないほどよい甘さが口の中に広がります。
そして柔らかいお餅の中心に、和三盆を固めたものでしょうか、砂糖菓子のような食感が絶妙なアクセントになっていて、飽きのこない仕上がりになっています。
これが2本でお茶もついて360円(2025年10月時点の価格)、もう本当にすごい。絶対おすすめ。
敷地内にある「開運そば」というお店のお蕎麦も絶品でした。

隣席のおじさんが、食べ終わるなり「はぁーー ウマかった!」と思わずつぶやいてました。(笑)
さて、今回の『鬼門街』の原画展、おそらくは鬼がよく描かれる大津絵との関連で、三井寺で開催されたのではと推察します。
大津絵とは、
江戸時代初期から近江国(滋賀県)大津の追分、大谷で売られていた民画。最初は仏画が描かれていたが、しだいに寓意を込めたユーモラスなものとなり、その軽妙な戯画が東海道を往来する旅人の手軽な土産物として求められ、全国的に知られるようになった。
(中略)
元禄期を過ぎたころには、大津絵の主流はしだいに戯画っぽい主題へと変わっていき、大津絵という言葉が戯画の代名詞のように使われだすのである。
※「日本」漫画の事典/清水 勲 より
とのことで、漫画の源流である戯画、かつ『鬼』というところで、鬼門街と繋がっている部分があると言えるでしょう。

というわけで、初めて訪れた三井寺、大変よかったです。次また大津に行くことがあったら、必ず再訪すると思います。
敷地が広くて維持費が大変だと思うので、より多くの人にその魅力を知ってもらえたらなぁ、と思い、書きました。



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