
発行日と目次
発行日:1997年11月
目次は以下。
・プロローグにかえて
第一章 苦戦の月刊誌時代
第ニ章 苦肉の新人起用策
第三章 ハレンチ学園&男一匹ガキ大将
第四章 漫画家専属制度
第五章 臨時労働者組合
第六章 新人漫画家パワー発進
第七章 発行記録への挑戦
第八章 宴のあと
第九章 神話の終焉
あとがき
文庫版のためのあとがき
解説 藤脇邦夫
説明や感想など
少年ジャンプの創刊から編集に携わり、1978年から1986年まで同誌の編集長を勤めた西村繁男の著作。
物語は、ジャンプ創刊号の表示を飾った「くじら大吾」の作者、梅本さちおの訃報から始まる。
創刊号(復刻版)

タイトルから少年ジャンプの様々な作家や作品の話が出てくるのを想起してしまいますが、作家については担当した本宮ひろ志の話がメインで、他の作家や作品の話は限定的。
どちらかというと、いかにしてジャンプが週刊少年漫画誌のメインストリームとなっていったかの、集英社内部の動きにスポットをあてた話です。
ノンフィクション、ルポ的な内容でありながら、ところどころ文学的な表現が入り、正直最初は「読みにくい!」と思ったけど、最後まで読むとジャンプへの熱い想いが伝わってきて、この作者のことを好きになってしまった。

初めて読んだときは1950〜60年代の漫画界隈のことをほとんど知らずに読んだので、「漫画作品のことがそんなに語られて無いなぁ」と肩透かしを喰らった印象もあったけど、いま改めて冒頭を読み返すと、めちゃくちゃ面白い。
最初から全部読み直したくなってしまった。
本宮ひろ志こそがジャンプにとってのイコンで、いつでも連載を許可して欲しい、という本人の希望はどうやら反故にされた模様。
劇画で有名な佐藤まさあきの『劇画の星をめざして』にも似たようなエピソードがありました。
※「さらば、わが青春の少年ジャンプ」にもたびたび名前が出てくる水島新司のデビュー前後の話が詳しく載っていたりします。
たまたま手に入れた1970年14号から

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