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フランスやアメリカではどんな漫画が人気なのか?

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2021年の東京オリンピック開会式に出席したフランスマクロン大統領「鬼滅の刃」の作者に会わせてくれ、と懇願こんがんしたことがニュースになりました。

『フランスでも鬼滅の刃は人気があるのか』

と世間が驚きましたが、実はフランスは「日本の漫画消費国」として世界第三位

1位:日本
2位:北米
3位:フランス
4位:韓国
5位:ドイツ
6位:中国

※2019年時点の順位

鬼滅の刃は本当にフランスでも人気なのか?」調べてみたところ、日本で最近ヒットした鬼滅の刃、呪術廻戦ともに、フランスでもアメリカでも人気が出ているようです。

調べているうちに「そもそも、フランスやアメリカではどのような漫画が評価されているのか?」が気になったので、調査してみました。

以下は、フランスやアメリカで

・人気があるもの
・名作扱いされているもの
・漫画ランキングにランクインしているもの

を整理して抜粋したものです。 

日本では人気のある作品が見当たらなかったり、逆に日本で「ランキング100」をやると入らなそうなものが選ばれていたり、興味深いです。

みなさんが好きな作品は、果たしてフランスやアメリカでも評価されているのか? ぜひ確認してみてください。

※2021年8月時点での情報を元に作成しています。

<参考にしたサイト>
senscritique.com
animenewsnetwork.com
https://icv2.com/
journaldujapon.com
※他、「〇〇 人気」などで検索して確認したページ多数

この記事で採り上げていない作品も多数ありますので「あの作品は入ってないの?」と気になった人は、上記サイトで確認してみましょう。

目次

日本でもメジャーになった作品はフランスやアメリカでも人気

基本的に日本でヒットしたものはそのまま欧米でも人気が出ることが多いようです。

ドラゴンボールやワンピースはもちろん、鬼滅の刃、呪術廻戦、チェンソーマンなども欧米で流行っているようです※東京卍リベンジャーズは日本でも売れ出したのが最近(2021年8月現在)なので、海外情報は見つかりませんでした。

スラムダンクはフランスでは人気があるようですが、アメリカではあまり人気がないようです。アメリカでは「バスケと言えばNBA」なので、あまり受けないのかもしれません。 理由は不明ですが、ジョジョの奇妙な冒険もアメリカでは苦戦しているようです。 参考:日本で大ヒットも…、米国で苦戦中の4つのマンガ

以下、フランスでもアメリカでも、もちろん日本でも大人気の漫画。 

記事が長くなってしまうので、一部割愛かつあいしています。 幽遊白書やシャーマンキング、ラブひな、新世紀エヴァンゲリオン、攻殻機動隊、らんま1/2なども人気。  

鬼滅の刃 / 五峠呼世晴

作品自体が秀逸なのもありますが、服装なども和風のデザインですし、かつ剣戟けんげきアクションなので、当然人気が出ているようです。

呪術廻戦 / 芥見下々

日本と同じように 鬼滅の刃⇒呪術廻戦 という流れで流行っているのでしょうか? 呪術廻戦も人気のようです。

チェンソーマン / 藤本タツキ

チェンソーマンが人気出るのはなんだか分かる気がしますね。 私は連載が終わってから読みましたが、「こんな作品がジャンプに載ってたんだ?」ってびっくりしました。 (廃刊になった「IKKI」とかコミックビームとかアフタヌーンに載ってそうなマンガだなと思いました)

僕のヒーローアカデミア / 堀越耕平

現代の「THE 少年マンガ」とも言えるヒロアカはやっぱり強い! これからどんどん人気が拡大しそうな予感。

ONE PIECE / 尾田栄一郎

2010年代は「ワンピースは実はあまり海外で受けてない」といった声が聞かれましたが、今では普通に人気があるようです。 

ドラゴンボール / 鳥山明

やはりドラゴンボール人気は世界共通のようです。 アニメ経由で好きになる人が多そうですね。

DEATH NOTE / 大場つぐみ・小畑健

意外にも?デスノートも人気。 「犯罪者だからと言って軽々けいけいに命を奪って良いのか」「それはクリーンな世界と言えるのか」という、作品の底にあるテーマが、日本より受けるのかもしれません。

進撃の巨人 / 諫山創

進撃の巨人もなんだか分かる気がしますよね。 むしろ日本よりスムーズに受け入れられてそう。

ベルセルク / 三浦健太郎

やはり日本でも名作と言われている作品は強いですね。 クオリティが高いのはもちろん、舞台も中世ヨーロッパをモデルにしているので、スッと入っていきやすいのかも。

作者曰く、

『ベルセルク』の世界は基本的には日本ですよね、感覚的には。
※白泉社『少女まんが魂/藤本由香里』より

とのこと。登場人物たちの考え方やコミュニティの形成の仕方、人間関係が日本、ということでしょうかね。

鋼の錬金術師 / 荒川弘

こちらもベルセルクと同じく、話の完成度も高いですし、西洋風の舞台なので、人気があるのも納得です。

NARUTO -ナルト- / 岸本斉史

当然のごとく、ですね。 忍者だから受けやすい、というのもあると思いますが、異様な力の絵に魅了されるのは、どの国でも同じということでしょうか。

パースが正確すぎて、海外の教科書だか美術書だかに採り上げられたことがある、という話も聞いたことがあります。

AKIRA / 大友克洋

作者の大友克洋はひところ「海外で一番有名な日本人」と言われていましたが、今でもAKIRAの人気は不動。

HUNTER×HUNTER / 冨樫義博

HUNTER×HUNTERもめでたくランクイン。 海外でも連載再開を待ち望んでいる人がたくさんいるということでもありますね。

FAIRY TAIL / 真島ヒロ

BLEACH / 久保帯人

バガボンド / 井上雄彦

スラムダンクは日本ほどメジャーではないようですが、バガボンドはやはり人気があるようです。

アイシールド21 / 稲垣理一郎・村田雄介

バクマン。 / 大場つぐみ・小畑健

日本の出版、編集、マンガ事情を知ることができるからというのも人気の一つなのかも?

るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- / 和月伸宏

NANA / 矢沢あい

名探偵コナン / 青山剛昌

風の谷のナウシカ / 宮崎駿

宮崎駿作品(アニメ)自体が有名で、唯一の漫画単行本なので当然と言えば当然かも。

なんだかちょっと意外?な評価

日本とは少し評価が違っていて意外だなと思ったのが、浦沢直樹作品がすごい人気あるんですよね。

もちろん日本では人気がないってわけじゃなくて、他の作者の作品はたいてい1~2点なのに対して、浦沢作品は

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4つも挙がっているんですよ。 それでいてMASTERキートンが無いっていうのが、なんかやっぱ日本と違いますよね。

以前、フランスの風刺画家「オノレ・ドーミエ」展を観に行ったときに、浦沢直樹の絵になんとなく似てるな~と思ったのですが(例えばこういうの)、絵が西洋人の好みとマッチしているのかもですね。 

加えて、海外が舞台になっている作品が多いのも人気の理由かもですね。

そしてもう一つがGTO

めっちゃ人気あるみたいなんですよね。 湘南純愛組の扱いが「ヤングGTO」のようになっているくらい、GTO大人気。

日本の学園の話なのに、なぜだ。 アニメで火がついたのかな?

調べてみたら、

鬼塚のような教師がいてくれたら

というコメントを複数見かけました。 よくよく考えたら、海外の方が治安悪いですし、日本よりも理想のヒーローになっているのかもしれません。

実は私はGTOの連載途中くらいから少年マガジンを買わなくなってしまったので、最後まで読んでないんですよね。 これを機会に読んでみようかな。 海外の人がどこに熱さを感じたのか、気になります。

さすがフランス人?なチョイス

フランス人・アメリカ人それぞれの「漫画好きが選んだ好きな作品」を見ていると、

フランス・・・文化、芸術の延長

アメリカ・・・娯楽

の傾向があるような気がします。 

フランス=バンド・デシネ
アメリカ=アメコミ

と、それぞれ下地になている漫画文化が違うからでしょうか。

というわけで、以下は、私が個人的になんとなく「これを評価するのってなんかフランス人っぽい!」と思った漫画。

ちなみにフランスでは「萌え」の概念が一般受けせず、少女マンガを読む習慣もないようです。
萌え系に近いもの、少女マンガ系統は「人気の作品」の中にほとんど見かけませんでした。
※萌えを理解するディミトリ・フロム・パリというフランス出身の作曲家(兼DJ)もいたりしますが。

BLAME! / 弐瓶勉

BLAME!  ちょっと笑ってしまった。 

日本でもコアなファンが多い作品。 見事、フランス人に評価されました。 日本ではそこまで知名度高くないと思いますが、Wikipediaはかなりのボリューム。 やはり熱烈な支持者がいるのでしょう。

1巻発売当時、友達と回し読みして、

「なんかすごいな」

なんか良くわからんかったけど、主人公の名前がキリイってことだけ分かったわ」

と会話したのが良い思い出。  多くは説明せず、絵を中心に話が進みます。

「BLAME!」で検索すると、『その他のキーワード』で「BLAME 意味がわからない」と出てくるような、そんな作品です。

どうやら大判サイズで見た方が分かりやすいらしい。 この機会に買ってみようかな。

ドロヘドロ / 林田球

さすが、よく分かってる!と言いたくなるチョイスですよね。 日本では一般的な知名度は高くないですが、以前からずっと評価されている作品。

面白いマンガをちゃんと掘り当てているのが嬉しいですね。

プラネテス / 幸村誠

幸村誠作品も人気があるようです。 私も好き。 ヴィンランド・サガも選ばれています。↓

ヴィンランド・サガ / 幸村誠

日本ではメジャーではない北欧の歴史を題材に扱っている作品。欧米の方が歴史的な関りが深い分、日本より人気がありそうです。

遥かな町へ / 谷口ジロー

日本では近年、久住昌行くすみまさゆきとの共著「孤独のグルメ」で多くの人にも知られるようになった谷口ジロー。(と言えるほど作者の名前は知られていなさそうですが)

谷口ジローは自身の漫画について、フランス語圏の漫画『バンド・デシネ』の作家から影響を受けたと語っており、そのせいかフランスでは昔からファンが多いようです。

谷口ジロー人気こそ、他国とフランスとの大きな違いじゃないでしょうか。 

参考:仏紙ルモンドが1ページの訃報を載せた漫画家谷口ジロー

父の暦 / 谷口ジロー

神々の山嶺 / 谷口ジロー (原作:夢枕獏)

奇子(あやこ) / 手塚治虫

数ある手塚作品の中から、なぜ寄子が選ばれているのかが興味深いところです。SF、ファンタジーものは古臭さを感じやすいからかもですね。

CLAYMORE / 八木教広

実は私はこの作品を知りませんでした。日本でもマンガ好きの間では評価されているようですが、そこまで知名度が高くないような・・。

というわけで読んでみたのですが、普通にめちゃ面白かったです。レンタルした後に買ってしまった。

いわゆる「寄り道回」がなく、メインストーリーがサクサク進んでいくので、一気に読めてしまいます。

無限の住人 / 沙村広明

日本でも同業者(漫画家)から多くリスペクトされている沙村広明の「無限の住人」。

侍×剣でありながらも、奇抜な武器がたくさん出てくるので、その辺も受けている要因なのかも。

吐鉤群はばきかぎむらの奥さんと子供のシーンとか、外国の方が見たらどう思うのか、ちょっと興味ありますね。

鉄コン筋クリート / 松本大洋

松本大洋作品は鉄コン筋クリートが選ばれていました。ピンポンや花男ではないのは、そもそもスポーツものはあまり外国に受けないようですし、卓球や野球というところがさらにネックになっているのかもですね。

XXXHOLiC / CLAMP

RAINBOW-二舎六房の七人- / 安部譲二・柿崎正澄

この作品も知りませんでした。

というわけでレンタルして読んでみたのですが、なかなか面白かったです。「なかなか」と表現したのは、最後がちょっとスッキリしないというか、『そのキャラにスポットあてて終わるか~』感を感じてしまったので・・。

しかしこの作品をなぜフランス人が気に入ったのか、とても不思議でした。クオリティが問題なのではなくて(むしろ高い)、めちゃくちゃ日本の話なんですよね。

いわゆる『日本の生活』がメインとなっているマンガは欧米で受けない傾向にあると思うのですが、

・戦後の荒廃した日本が舞台。無法に近い時代背景。
・悪い警察官が多く出てくる

あたりが受けた要因でしょうか。

ユーベルブラット / 塩野干支郎次

僕だけがいない街 / 三部けい

アカメが斬る! / タカヒロ・田代哲也

アメリカはこの辺のジャンルも人気

アメリカはフランスと違って、萌え系に近いものや少女漫画系も受容されているようです。

ここに挙げたものは一部ですが、以下に挙げた系列のマンガは日本と同じような感じで受容されているようです。
※詳しく見たい方はこちら ⇒ https://www.animenewsnetwork.com/encyclopedia/ratings-manga.php?top50=popular&n=100

エルフィンリート / 岡本倫

カードキャプターさくら / CLAMP

いちご100% / 河下水希

ふしぎ遊戯 / 渡瀬悠宇

ママレード・ボーイ / 吉住渉

こどものおもちゃ / 小花美穂

最遊記 / 峰倉かずや

花より男子 / 神尾葉子

番外編

フランスの漫画好きが選んだmanga作品TOP100の中に、唯一フランス人作家のマンガが入っていたので、簡単に説明しておきます。

ドリームランド / Reno Lemaire (ルノー・ルメール)

作者はフランス人の「Reno Lemaire (ルノー・ルメール)」。 フランス人がバンド・デシネではなくMangaを描いたものとして、最初にヒットとなった作品。 そして一番売れているそうです。

残念ながら日本語の翻訳はされていない模様。

別の作品ですが、同作者の描いたものが読めるようです。 ※手塚治虫トリビュート本で、ルノー・ルメールは「ジャングル大帝」を原作とした『ムーン山の守護者』を寄稿。

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以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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