2022年にコミックビームで連載開始された「ふきよせレジデンス」の第一話でハマり、二話目でノックダウン。
この作者すごいぞ・・・と思い、他の作品も何冊か購入。
やっぱ良いわと思って、全作品購入。時系列に紹介されたものが欲しかったので、記事にしてみました。
谷口菜津子先生の何かの作品を読んで、「他の作品はどんなものがあるの?」と思った方は、よろしければ参考にしてください。
谷口菜津子の漫画作品一覧(単行本化順)
『ふきよせレジデンス』で作者を知ったので、実際に読んだ順番はバラバラですが、単行本化の順番で並べています。
「わたしは全然不幸じゃありませんからね!」と「ふきよせレジデンス」以外は電子書籍で購入しています。
わたしは全然不幸じゃありませんからね!(2013/6/27)
作者の初単行本。ブログで掲載していたものを書籍化したもの。
電子書籍化および重版されておらず、2023年7月現在、古本でしか手に入りません。
この頃はアルバイト×マンガで糊口をしのいでおり、後に見られる『好きな食べものを楽しむ』余裕などなかったことが伺えます。※後半ではアルバイトを辞め、イラスト・マンガ一本になり、より生活が厳しく
私のように最近(2020年以降)著者を知った人間がこの本を読むと、「今はこんな風になってますよ」と教えてあげたくなるような内容です。
古本で購入しました
さよなら、レバ刺し 禁止までの438日間(2013/07/18)
レバ刺しをこよなく愛する著者による、レバ刺しや生肉、ホルモン系料理へのこだわりや愛を描いた作品。読んでいると肉を食べたくなります。
この作品では、自身をツノの生えた自画像ではなく、人間キャラで描いています。
人生山あり谷口(2015/10/09)
登山初心者の作者が「山マンガ」に挑戦した作品。
素人が思いつきで登山に行くとどれだけ危ないのかを、作者の実体験を通じて学ぶことができます。
しかしこの作者ならでは、というか「山頂から見える景色」の絵に全然思い入れを感じません(笑)。(そこがまた面白いですが)
一緒に山を登る仲間たちがみな個性的で、見ていて楽しいです。私はデザイナーの『いのう』が好き。
「登山を軽くみている奴に読ませたいマンガ」というジャンルがあったら、恐らく1~3位に入るのではないでしょうか。
彼女は宇宙一(2018/01/12)
タイトル作品を収録した短編集。
ストーリー系漫画の初単行本化。
記事を書くにあたって再読しましたが、ちゃんと全部読みこんでしまうくらい、やはり面白い。
放っておくだけで、泣くほどおいしい料理ができる(2018/05/16)
料理、食べ物に異様にこだわりがある作者のレシピ漫画作品。
レシピ自体は料理研究家が監修しており、作り方はもちろん、写真も載っています。
作者がホムパ好きだからか、おもてなしに使えそうな料理がたくさん掲載されています。タイトルを見るとなんとなく簡単そうなイメージが湧きますが、どちらかというと料理中級者以上向けのレシピがメインです。
「レシピ見ながらなら、ハンバーグやオムライスを失敗せずに作れるよ」くらいの経験が必要かと。
レトルト以上・ごちそう未満! スキマ飯(2019/05/11)
前作はきちんとした料理がメインでしたが、今作はズボラ系の料理もたくさん載っています。
マンガ的な要素も強いので、普段あまり料理をしない、という方でも楽しめると思います。(玉子をはじめとした食材キャラが可愛い・・)
ちなみに私も料理好きで、これまでレシピ本を30~40冊くらい買ってますが、前作・今作ともにヘタなレシピ本より実用性が高いです。
この本に掲載されていた「キャベツ太郎と豆苗」を和えたものを作ってみた
(安く作れて手軽に野菜も採れて、しかも美味しいという、秀逸なレシピ)
特別編「断食道場に行こう」では、マンガ『推しの子』の作者(作画)である横槍メンゴも登場。※この頃はまだ推しの子が始まっていなかったからか、「推しの子の~~」という紹介のされ方はしていないです。横槍メンゴが藤本タツキのチェンソーマンについて触れている描写があったりします。
元でんぱ組でバカリズムの奥さんである夢眠ねむ、作者谷口菜津子の旦那さんである、マンガ『ひらやすみ』の作者、真造圭伍、酒場ライターのパリッコもレシピを寄稿。
パリッコさんは現在(2023年7月)、
原案:パリッコ/漫画:ルノアール兄弟
の『パリッコの都酒伝説ファイル』を漫画アクションで連載中
※ルノアール兄弟(の左近洋一郎)がカミムラ晋作と組んで描いた「どくヤン」という作品も一風変わっていて面白いです。
彼女と彼氏の明るい未来(2020/03/12)
作者には珍しい、男性が主軸で話が進む物語構成。
いわゆる『陰キャ』に近い、自分に自信のない男性が主人公なのですが、プロットはどことなく花沢健吾の初期作品に似ています。
私のように「陰の者」系の人間は読んでいるとグサグサ刺さるところがありますが、そこはやはり谷口菜津子作品、最後まで読むと、この作者らしさが感じられ、「読んで良かった」という気持ちにさせられます。
他の作品よりエロ絵が多めということも、(男性目線として)付言しておきたいと思います。
教室の片隅で青春がはじまる(2021/06/11)
この作品は説明が難しい・・・ので、公式(?)の紹介文を掲載。
私はこの作品を読んで「天才ではないか・・」と思いました。
吉田まりもが主人公になれるのはいつだって一瞬だ。
有名になりたいだけなのに、いつも空回りして、イタイ奴になってしまう。
一方、宇宙人のネルは、地球で“〇〇〇がしたい”という夢があり……。
でこぼこなふたりの夢は、どこへ向かう……?
他にも、オタクであることを隠している子。
SNSで理想の自分を演じる子。
自分が特別だと信じて疑わない子。
イイ男とヤることで、自分の価値を確かめる子。
教室には、たくさんの“秘密”があって。
隣にいるあの子のことだって、本当はわかっていなくて。
大好きなあの子にだって、伝えられないことがあって。
ほんの少し窮屈で、ほんの少し愛しい関係を描く、青春オムニバス・ストーリー。
今夜すきやきだよ(2021/09/09)
■料理や家事が得意、恋愛感情は薄い
■料理も家事もダメ、恋愛体質
のアラサー女子二人の同居を描いた作品。2023年にTVドラマ化もされています。
この記事を書くために改めて読み直したけど、やっぱり面白い。
『教室の片隅で青春がはじまる』と今作が評価され、第26回手塚治虫文化賞新生賞を受賞。
うちの猫は仲が悪い(2022/07/28)
旦那さんと作者、そして猫との暮らしを描いた作品。
猫を飼ったことがある人なら分かる、猫独特の行動やしぐさがリアルに(撫でようとしたらニュッとすり抜けてどっか行く描写とか)描かれていて、読んでいると猛烈に猫を飼いたくなってしまう作品です。
旦那さんの闘病生活のことや、旦那さんに対して「同じ漫画家として抱いてしまう嫉妬心」なども描かれており、両作者のファンにとっては必読の一冊とも言えるのではないかと思います。
うちらきっとズッ友(2022/10/20)
「友達」や「友情」をテーマに描いた作品を収録した、二つ目の短編集。
人と人との付き合いにおいての『思惑』を鋭く明瞭に捉えながらも、付随する想いを取り出し、柔らかい筆致と構成で包んで描き直してみせるという、この作者ならではの作品が集まった短編集。
今夜すきやきじゃないけど(2023/01/07)
『今夜すきやきだよ』シリーズの第2作。
前作の続きではなく、別の登場人物の物語。
■仕事中心の生活をしている姉
■真面目に就活をしていない大学生の弟
の同居生活を描いた作品で、作者の中では珍しく(?)、『掃除や片付け』がテーマとして描かれています。
最終話で泣いてしまった。
ふきよせレジデンス(2023/07/12)
地元の人に愛されるコンビニ『ツルカメ』で働く「きらり」さんを中心に描かれる群像劇。
初めて谷口菜津子作品を知ったのがこのマンガだったのですが、1話目で好きになりました。
連載で読んでいたのですが、何度も泣かされました。 あまり長期連載をしない作者だと知らなかったので、最終回のお知らせを見たときはショックだった・・。 もうきらりさんに会えないなんて・・。
『このマンガがすごい! 2024』で10位以内に入るのではないかと予想しています。(3位以内に入って欲しいですが、オトコ編なのかオンナ編なのか判断が難しい、というところが難しいのかも?)
※単行本で改めて読んだらまた泣いた
思い入れのある作品なので紙で買いました
「彼女と彼氏の明るい未来」という作品で『ツルカメドラッグ』というストア名が出てきます。他の作品にも『ツルカメ』というストア名称が使われているかも?
あとがき のようなもの
軽い気持ちでこの記事を書き始めたのですが、意外と大変でした。 20代の頃なら、もっと自由に好き勝手書いてたんでしょうけど、年をとるとなかなかそうもいかないものです。(現在40代後半)
ふきよせレジデンスは個人的に2023年に読んだマンガの中で1位。
コメント
コメント一覧 (1件)
[…] 抽選予約のメールに谷口先生の作品についてブログ記事を書いたことを記載したものの、まさかちゃんと読まれるとは思っていなかったので。 […]